わささbのブログ

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聖母マリアやクレオパトラも歩いた世界遺産エフェソスを巡る!古代三大図書館や世界七不思議が存在する壮大な古代遺跡!

世界遺産エフェソスは、トルコのエフェスという街にかつて存在していた古代の港湾都市である。

古代三大図書館の一つであるセルシウス(ケルスス)図書館や世界七不思議のアルテミス神殿跡などがあるそこは、まるでタイムスリップしたかのような光景が広がり、かつての栄華を感じることができる場所だ。

今回は、そんなエフェソス観光を写真とともに振り返る。

 

エフェソスの地図と航空写真からその壮大さに当時の繁栄を感じる

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専門家が作成した当時のエフェソスの地図。

ぱっと見はこじんまりとした都市に見えるが、実際に歩いてわかる距離感・壮大さに、記事を書いている今更ながら驚いている。(とても歩いた印象があったので地図の全域、23番も含み観光したと思っていたが、実際には半分も観光していなかった。)

エフェソスのサイズ感は次の航空写真から感じていただけるだろう。

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地図上9番の大劇場の航空写真。この円形の大劇場から伸びる一本の線が12番の港へと続く大通り。

この大劇場は2.4万人が収容でき、大通りも530mの長さがあるので、この数字だけでも、この都市の規模感が少しでもご理解いただけたのではないだろうか。円形劇場の収容人数は人口の10%と言われるので、24万人がエフェソスで暮らしていたと考えられている。

一方で、写真からもわかる通り、現在は地図上11、13番以降の建造物跡は確認できないので、都市の全域を肌で感じることはできない。また、地図には港湾都市と呼ばれる所以の港湾があるが、エフェソスを囲む2つの山からの土砂の堆積で現在は海岸からは離れているので写真では見つけられない。

トルコ人ガイドによると、エフェソスから海がどんどん離れるものだから、その度に街を海岸に移し、現在見学できているのは3番目のエフェソスだと言う。世界七不思議のアルテミス神殿は2番目のエフェソスだそう。だからか、アルテミス神殿はこのエフェソス遺跡からは少し離れた場所にある。

それでは、サイズ感がわかったところで実際に遺跡を歩いていこう。

この記事では、地図下側のiのエントランスから始まり、6番の大図書館や9番の大劇場を通り、最後に12番の大通りを歩くルートで紹介していく。

 

中心街から少し離れた場所にはローマ浴場と国営広場などが

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地図下側のiのエントランスから入り、一番最初に見えるのがヴァリウス浴場。数千年間の地震などにも耐えてきたアーチが確認できる。アーチは強い。

この浴場は、冷水、ぬるま湯、熱い湯に分かれた浴室の他に、広い休憩室やトイレなどもあった。典型的なローマ浴場である。

写真右側から帰還した兵士などがまず初めに癒された場所となっている。

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3番のステートアゴラ。

アゴラは古代ギリシャで言う市場のことらしいが、ここは紀元前1世紀のローマ時代に建てられた国営の広場。政府が議論する場所として重要な役割を果たしていた。

一部から紀元前7〜6世紀の墓が発見されたことから、より古い時代では墓地だったことがわかっている。

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配管が残っている。紀元前の配管、、歴史を感じる。素晴らしい。

ちなみにこのアゴラは160x73mというスケール。現在はほとんどのエリアで石が雑然と並べられているだけだが、一部柱廊が残っている。

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アゴラの柱廊の遠写。奥に写るのはオデオン小劇場。

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アゴラの柱廊の近写。遠くからではわからなかったが、馬車も余裕で通れるくらい広い。

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オデオン小劇場は前述した2.4万人収容の円形劇場ではないので、このくらいの規模。地図上では通し番号すら付いてない。

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階段部分がライオンの脚のようになっている。小さくてもこだわりが窺える。 

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オデオン小劇場を通り抜けたところにある坂。写真奥の方向にオデオン小劇場ある。そして右側はずっと先ほどのアゴラ(国営広場)が続いている。

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地面も壁の石も整然と並べられている。

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蛇が表現された石像。

蛇は医学のシンボルだそう。その由来となる物語を教えてもらったので、そのときのメモをここに残す。

追い払われたおじいさんが自殺しようと蛇の毒を飲んだら治ってお医者さんが悪いことをした後世まで覚えておこうと

全く雑すぎて自分でさえ難解だが、おそらくこんな物語だった気がする。内容の保証は全くない。

その昔、病気のおじいさんがいた。腕の良い医師の話を聞き、何日(何ヶ月?)もかけて医師の元へ訪ねた。
しかし、医師の手でしてもおじいさんの病気は治らないものだとし、追い払われてしまった。
途方にくれたおじいさんは自殺をしようと蛇の毒を飲む。すると、なんと病気が治ってしまったのだった。
治ったおじいさんを見て、医師はおじいさんに悪いことをしたと反省し、その出来事を後世まで伝えていこうと、蛇を模した石像を作った。
そうして蛇は医学のシンボルとなった。

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そしたらこれがおじいさんを追い払った医師の家だろうか。蛇の石像の向かいに位置している。二人の石像が確認できる。

。。。調べてみると、全然関係なかった。ローマ人の英雄スラの物語を思い出させるために孫が建てたもので、メミウスの記念碑と言う。現在残っている二人の石像は彼の父と祖父だそう。ちなみに、物語と言うのが8万人のローマ人を殺したミトリダテス(ローマからの重税に苦しんだエフェソス市民?)をスラが征服し、治安をもたらしたと言うもの。8万人。。。

 

エフェソスは現代のショッピングモール

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エルメス(ヘルメース)像。特徴は、杖と足の羽、そして羊。

兄の羊を盗んだ盗みの神様。怒った父ゼウスからずっと羊といるように言われたため、エルメス像には羊も一緒に描かれるのだと言う。 (父、罰が軽すぎでは?)

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勝利の女神、ニケの像。

ニケはローマ字表記でNikeと書き、ナイキの名前の由来となったギリシャ神話の女神。石の形がナイキのロゴの形に見える。

 

ちなみに撮影日は1月だが、エフェソスは通年地獄の如く暑いらしく気温50度に達することもあるんだそう。大理石で目玉焼きができると、冗談か本当かわからないが、トルコ人ガイドは笑っていた。

寒いのは年間10日間だけ。撮影日は寒かったのでとてもレアなんだとか。

更に、こんなに写真に誰も写り込まないレベルの閑散とした日も非常にレアだと言う。このニケ像なんかは、人だかりで写真を撮ろうとすれば大変なんだとか。

ちなみにエルメスとナイキの像を紹介したが、見出しの「現代のショッピングモール」と言う例えはトルコ人ガイドによるものであることを伝えておく。

 

ヘラクレス門から大図書館を臨む

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ニケの女神像を横切ると、ヘラクレス門が待ち構えている。

現在は両側の柱だけが残るが、ニケの女神像も元はヘラクレス門の一部だったと考えられている。

馬車は通れない狭さなので、この先は歩行者専用だったのかもしれない。

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ヘラクレスは力の神。ライオンの喉に素手を突き刺して倒したとても強い半神半人。そのため、獅子の毛皮を纏っている。

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ヘラクレス門からの眺め。ヘラクレス門からセルシウス図書館を繋ぐこの通り、通称クレティア通りは下り坂になっており、写真一番奥にはセルシウス図書館が見える。

オンシーズンにはクレティア通りには人が溢れるが、オフシーズンの1月では人はまだら。

写真右に写る頭部のない石像は、都市の有力者が変わると頭部のみ取り替えたと言う。面白い。

 

クレティア通りを下ればメデューサレリーフや超豪華なトイレなどの見所が目白押し

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クレティア通りを下って右手にあるのが、ローマ皇帝トラヤヌスに捧げられた泉。通称トラヤヌスの泉。

西暦102~104年頃に建立されたと言われるので、先ほどのアゴラよりも結構後に作られている。

現在はないが、当時は泉の中央にトラヤヌス皇帝の像があり、その足元から水が流れ出ていたと言う。本来は12mの高さがある建造物だったが、復元時に縮小し現在の大きさになったらしい。

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クレティア通りを下って左手にあるのが、上流階級の住宅跡。写真手前はモザイク画。お金持ちの床はモザイクだったそう。現在でも綺麗に残っている。

写真奥に見えている工事中っぽい建物は、通称お金持ちの家。現在発掘・復元中だが確か追加料金で中を見学できる。

ちなみに、エフェソスはあの有名なクレオパトラ7世とマルクス・アントニウスが滞在した場所でもあるが、クレオパトラの妹アルシノエが幽閉・殺害された場所でもあり、この近くに彼女のお墓があるそう。見逃した。

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モザイク画のハート。

たまたまのデザインだろうか。現在の意味と同じだったりするのか。後述するが、のちにもハートが出てくるので現在とあまり変わらない使い方をしていたのかもしれない。

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次に出迎えてくれるのが、ローマ皇帝ハドリアヌスに捧げられたハドリアヌス神殿。

2世紀に建てられ、4世紀に一度修復されたものを、近年再び修復したものだそう。エフェソスの遺跡の中では比較的新しい。

この神殿は、エフェソスのローマ風建築の最高傑作と言われてる。

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正面アーチの奥で両手を広げているのはメデューサ。毒ヘビの髪を持ち、見たものを石にしてしまうというギリシャ神話に登場する怪物。元々は、見た者を恐怖で石のように硬直させてしまうとされていたが、途中から解釈が変わったようだ。

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ハドリアヌス神殿はとにかくレリーフが繊細で美しかった。 

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ハドリアヌス神殿を横切りクレティア通りの右側の路地を進む。

ここは迷路のようになっているので注意。写真右側が公衆浴場、左側が公衆トイレとなっている。

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路地右側にある出入り口。本当に公衆浴場か?記憶が曖昧。

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路地左側にある立派な出入り口。これが公衆トイレの出入り口なのだから驚く。

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壁に沿って並ぶトイレ。左側の溝には綺麗な水が流れていて、そこで手を洗うこともできた。

座面が石なので冬は相当冷たくなるそう。対策として、先に奴隷を便座に座らせておいて温めてもらっていたそうだ。

個室でなくオープンになっているが、布を体に巻きつけるタイプの服装で隠れるから問題なかったのだろうか。もしかしたら公衆トイレはゆっくりくつろげる社交の場だったのかもしれない。

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トイレの下には排水システムがあり、海へ水が流れる仕組みになっていた。紀元前にも水洗式トイレが。さすが。

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トイレの中央にある泉。壁に沿って並ぶトイレは、全てこの泉を向いている。

泉を囲む柱は木製の天井を支えていたそうだ。この泉と排水システムが、トイレの臭い対策になっていたのだろう。

さらに、トイレには楽器を演奏する集団がいて音楽が流れていたそう。優雅すぎる。

この公衆トイレを使用するには入場料がかかったそうだが、納得だ。

 

古代三大図書館のひとつであるセルシウス図書館はやっぱり一番の見所

エジプトのアレクサンドリア図書館、トルコのペルガモン図書館に次いで古代で3番目に大きかった図書館が、ここエフェソスにあるセルシウス(ケルスス)図書館である。

諸説あるが、トルコ人ガイドによると、その蔵書は15万冊くらいだったと考えられているそう。当時はパピルスや羊皮紙に手書きで書いたものが本だったので、15万冊と考えるとその総労力は想像をはるかに超えるだろう。

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2階建てのセルシウス図書館(左)とマゼウスとミトリダテスの門(右)。

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エフェソスで最も美しい建造物のひとつ。3つの入り口と6つの窓がある。

2世紀に建造され、本来は木と石を組み合わせて建てられていたようだが、現在残っているのは正面入口のこの部分だけ。

元々はローマ帝国アジア州執政官だったセルシウスの墓地だったが、その業績を記念するために息子によって墓地の上にこの図書館が建てられたそう。

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近づくとその精巧さにまた驚く。石像部分がちょうど柱の影になっていて少し残念。

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下から仰いで見ても天井の裏まで美しい。

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2階部分の出っ張った箇所はひび割れを補強しているが、その補強もひび割れている。大丈夫か。

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図書館の内側から見た正面入口。装飾がない。木製の本棚なんかがあったのだろうか。

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図書館の中。下は石、上はレンガでできている。

そして、その広さは三大図書館という名から想像するよりは随分こじんまりとしている。まぁ、当時の本は巻物状で上にどんどん重ねて保管できたし、本は手書きでとても高級品だったので、それを考えるとこの大きさの図書館はとても大きかったのかもしれない。

ちなみに、1番大きかったアレクサンドリア図書館は跡形もなく焼失しているし、2番目に大きいペルガモン図書館はただの瓦礫と化しているので、これだけ当時の姿を保って現代に生きる私たちが拝めることはとても貴重で素晴らしいことである。

ペルガモン図書館については、次の記事で少し触れているので、興味があれば。

wasasab.hateblo.jp

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セルシウス図書館の正面入口からエフェソスの街を撮影。奥に見えている遺跡に売春宿跡がある。

当時学問は男性のものだったので、図書館を利用したのも男性だけだったそうだが、図書館と売春宿が地下道で繋がっていたという噂がある。男性は妻に図書館で勉強してくると言いつつ地下道を通って売春宿に通っていたのかもしれない。

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図書館と売春宿の間にある大通り、マーブル通りの石のひとつ。

足の絵の隣に女性の顔と財布とハートが描かれているそう。この絵は売春宿の宣伝と考えられており、「女の子がいるよ。お財布持ってきてね。真心を込めたサービスが待っているよ。」と言うことらしい。面白い。

また、足が向いている方向に売春宿があると言うことを伝えているとともに、足の絵で年齢制限を表しているそう。このサイズに足のサイズが達していない者は売春宿に入れないぞと。子供は入れないということだが、足の小さい大人はさぞかし無念だっただろう。

この絵は歴史上最初の広告として知られている。

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マーブル通り。大理石でできている。

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マーブル通りの下には下水道が通っている。

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話を戻して、図書館の隣にあるマゼウスとミトリダテスの門。

紀元前3世紀に、奴隷から開放されたマゼウスとミトリダテスがアウグストゥス帝に感謝して寄進した門。ミトリダテスってもしかして重税に苦しんでローマ人を8万人惨殺した話で出てきた人かしら。。。

この門をくぐるとすぐ商用アゴラに出る。

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商用アゴラ。先に紹介したアゴラは政府の議論の場だったが、こちらは本来のアゴラの意味の市場だろうか。

こちらもマゼウスとミトリダテスの門と同じく紀元前3世紀に建てられた。隣にある図書館よりも500年ほど前に作られたことになるが、時間感覚がおかしくなりそうだ。

港湾の近くにあり、重要な貿易の中心地となった場所である。正方形の形をしていて、各辺は110メートルという大きさ。四方が完全に柱で囲まれていたそう。

 

当時最大を誇った大劇場と港湾へ続くアルカディアン通り

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冒頭で紹介した2.4万人を収容できる円形の大劇場。写真ではなんとなくコンパクトに見えるのが残念。

この大劇場も、紀元前3世紀のローマ時代に建設された。コンサートや演劇だけでなく、宗教的、政治的、哲学的な議論や、剣闘士や動物の戦いにも使用されたそう。

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人が写っている方がわかりやすいだろうか。

舞台から客席の最上段までは60mあり、当時は最大規模の劇場だったそう。でも、声はよく響くので後ろまで聞こえる。

この大劇場の向かいに当時は港湾があったので、この劇場からはきっと港湾の様子が見えていたのだろう。

エフェソスは貿易により繁栄したが、土砂の蓄積で港湾が都市から離れていくとその栄華も衰退していった。現在では海岸線は何十キロも離れてしまっているので、当時の姿は想像しづらい。

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大劇場に続く壁の大きな穴は、盗掘の跡。石と石を繋いでいた鉛を盗まれている。

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馬車の通り跡。

石がこんなに削られるほど何百年も繰り返し通ったのだと思うと、遺跡と化した現状も合わさって、諸行無常、盛者必衰だなと感じる。なんだか切ない。今の日本も数千年後には遺跡なんだなとか当たり前のことを思う。

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港湾へと続いていたアルカディアン通り。大劇場から港へ伸びている。

3世紀にアルカディウス皇帝の治世中に復元されたため、その名前が付けられた。通りの長さは530メートル、幅は11メートル。

港から入ると、商人や船員がまず最初に到着する場所であるため、ここはとても豪華に設計されていた。通りの両側には商店などが並び、記念碑であるアーチの形をした門や、上部に4人の使徒の像がある4つの高い柱もあった。50もの街灯がその列柱と港を照らしていたそう。

ちなみに急に使徒が出てきたが、エフェソスは比較的早くからキリスト教が入ってきており、イエスの母マリアと使徒ヨハネはここエフェソスで余生を過ごしたと言う。聖母マリアの家は遺跡近くの山の上にある。追加料金が必要だったかな。行ってない。

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また何かの宣伝の絵か。ピザ屋か。真面目に考えると、船舵?港の方向を示している?

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アルカディアン通りを半分進んだところから大劇場の方向を振り返る。逆光で見えづらいが、山の斜面に大劇場が見える。

このアングルがトルコ人ガイドのオススメだそう。

 

ヨハネ教会と世界七不思議のひとつアルテミス神殿を眺める

エフェソス遺跡からバスで少し移動した場所にアルテミス神殿跡がある。

ギザの大ピラミッド、バビロンの空中庭園オリンピアのゼウス像、ハリカルナッソスのマウソロス霊廟、ロドス島の巨像、アレクサンドリアの大灯台と並んで世界七不思議のひとつとされる。ちなみに、世界七不思議とは、どう建てられたのか不思議なくらい大きいという意味。

このアルテミス神殿は、アテネパルテノン神殿の4倍の大きさだったとか。

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アルテミス神殿跡。

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現在なんとか保たれているのはこれ一本だけ。他は瓦礫が残るだけ。

紀元前7世紀に最初のアルテミス神殿が建てられてから、3世紀に破壊されるまで何度も繰り返し破壊と再建が続けられた。総大理石の神殿だった。紀元前6世紀に建てられた神殿は、高さ20mの柱が127本も立ち並ぶ巨大なもので、その広さは200x425mだったと言う。

アルテミス神殿の有名な小話を教えてもらった。

ある男が自分の名前を後世まで残しておきたいと考え、最も美しい建造物であったアルテミス神殿を放火し破壊した。
事件に憤慨したエフェソスの人々は、彼の名前を残さないということと、より立派な神殿を再建することを共同決定した。
しかし、ある歴史家が彼の名前ヘロストラトスを書き残したため、今日の私たちにその名前が伝わることとなった。
このことから、「ヘロストラトスの名誉」という言葉まで生まれた。これは、つまらないことや犯罪行為によって自分の名前を有名にしようとする人のことを表す言葉である。

エフェソス市民の無念を感じる。。なんてことをしたんだ歴史家。と思わずにはいられないが、歴史を忠実に記録するのが歴史家としての役割と考えると仕方ないのだろうか。でも、名前だけ記録しないということはダメだったのだろうか。

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アルテミス神殿跡の奥に見えるドームを持つモスク。その真上にはお城が、右上には聖ヨハネ協会が確認できる。

ヨハネ協会は、イエスから聖母マリアを託された使徒ヨハネが晩年を過ごし、死後に弔われた墓地の上に建てられているそう。

 

おまけ

エフェソス遺跡には猫がいっぱい。古代を生きた遺跡と現代を生きる猫のコントラストが素敵で、写真集ができそう。

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エントランスの猫。ふっさふっさの毛。

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お金持ちの家をバッグに日向ぼっこをしている猫3匹。見つけられるだろうか。

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モザイク画を踏み歩く猫。ちなみに人間はこの上を歩くことはできない。猫の特権だ。

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人間が足を踏み入れられない場所にいる、遺跡と猫たち。

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もうひとつのエントランス近くのお土産屋さんにいる猫たち。

ちなみにこの辺りには犬も結構いて少し怖かった。